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العنوان
日本語とアラビア語の伝達モダリティの対照研究:
المؤلف
دياب، نورهان طه النادى طه بدر.
هيئة الاعداد
باحث / نورهان طه النادي طه بدر دياب
مشرف / وليد فاروق إبراهيم عبد العزيز
مشرف / نعيم أمين طلبه
مناقش / منى فؤاد حسن
تاريخ النشر
2018.
عدد الصفحات
119 ص. :
اللغة
اليابانية
الدرجة
ماجستير
التخصص
اللغة واللسانيات
تاريخ الإجازة
1/1/2018
مكان الإجازة
جامعة عين شمس - كلية الألسن - قسم اللغة اليابانية
الفهرس
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Abstract

アラビア語母語話者が日本語を学習する際に、モダリティを表す形式、特に終助詞の機能や日本語のモダリティに対応するアラビア語がわかりにくいことで様々な困難を生み出している。そこで本研究では日本語の「伝達モダリティ」、特に、「終助詞」と、それらに対応すると考えられるアラビア語の「’uslwb ‘insha’y」、特に「要求表現」を比較対照した。これにより、モダリティと「’uslwb ‘insha’y」の意識、分類、使い方を明らかにした。以下、資料に含めた例文を比較対照することによって、分かったことを整理したい。
 意味内容から日本語とアラビア語の文の構成
日本語の文は客観的な事柄内容である命題と、話し手の発話時点での心的態度であるモダリティからなる。一方、アラビア語の文は内容という観点から見ると、話は二種類に分けられる。一つは「’uslwb khabary(叙述的な内容)」であり、もう一つは、真偽を問わない「’uslwb ‘insha’y(陳述的な内容)」である。
 日本語の伝達態度とアラビア語の要求表現
日本語のモダリティは9種類のカテゴリーに分けている。伝達態度のモダリティはそのカテゴリーの一つである。発話・伝達態度のモダリティは、発話時における話し手の発話・伝達的態度のあり方を表すモダリティである。一方、アラビア語で、「’uslwb ‘insha’y」は二種類に分けられる。その一つは、相手に何らかの呼応を求める表現talaby「要求表現」で、もう一つはghayr talaby「非要求表現」である。それで、アラビア語に伝達態度を表す形式はtalaby「要求表現」である。
 日本語の伝達態度のタイプとアラビア語の要求表現の様式
日本語の発話・伝達態度を表すモダリティのタイプは本研究では5つのタイプに分ける。1)働きかけ(命令、依頼、禁止)、2)疑問、問い掛け、確認、3)表出(意思.願望)、4)強調、5) 述べ立てである。終助詞は発話・伝達のモダリティを表す形式の一つである。一方、アラビア語の要求表現のタイプは本研究では10の様式に分ける。1) 命令様式、2) 禁止様式、3)祈願様式、4)申し出様式 、5)強い申し出様式、6)希望様式、7)期待様式、8) 呼びかけ様式、9)疑問様式、10) 感嘆様式である。
 日本語の伝達態度と終助詞の機能、とアラビア語の要求表現の様式の比較対照結果 - 日本語からアラビア語に翻訳する際に、日本語の伝達態度のモダリティに対し、アラビア語の「’uslwb ‘insha’y」に翻訳されるとは限らない。日本語の伝達態度のタイプには表出タイプがある。表出とは、話し手の意志や希望や願望といった自らの心的な情報を取り立てることである。アラビア語では心的な情報を取り立てる際に、「’uslwb khabary」を使うことになる。
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- 話し手は聞き手に意志といった自らの心的な情報を伝えるため、日本語では、伝達態度のモダリティの表出と終助詞「よ」を使っている。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の呼びかけ様式と判決を知らせる文を後続させることや、「’uslwb khabary」文によって表すことになる。
- 話し手は聞き手に軽い懇願を表す伝達態度のモダリティの働き掛けの命令を伝えるため、日本語では、話し手が伝達態度のモダリティの働き掛けの命令動詞と終助詞「よ」を使っている。現在動詞に、終助詞「よ」を付け加えることによっても、表すことになる。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の命令様式の請願や状況や訓誡という修辞的な意味によって表すことになる。話し手は聞き手に話し手が前もって注意しようとして言う時、日本語では伝達態度のモダリティの働き掛けの禁止動詞と終助詞「よ」を使っている。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の禁止様式の絶対的禁止という修辞的な意味によって表すことになる。
- 話し手は聞き手にニュースや報告など全て事実のみを表す場合、
日本語では、伝達態度のモダリティの表出と終助詞「よ」を使っている。一方、アラビア語では、「’uslwb khabary」文が使われる。 - 話し手は聞き手に脅迫や目的の禁止を表すために、日本語では、脅迫文の文末に「よ」を付ける。一方、アラビア語では、、「’uslwb ‘insha’y」禁止様式の脅迫禁止という修辞的な意味によって表すことになる。
- 話し手は聞き手に祈願を伝えるため、日本語では、お願いする者に、「よ 」を付ける。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の祈願様式を使っている。
- 話し手は聞き手に呼びかけるため、日本語では、終助詞「よ」を使っている。アラビア語では、「يا 」や「أي 」という助詞を使っている。
- 話し手は聞き手に理由文が新情報を伝えるため、日本語では、終助詞「ね」を使っている。一方、アラビア語では、、「’uslwb khabary」を使っている。
- 話し手は聞き手にアドバイスを与える時、日本語では、伝達態度のモダリティの働き掛けの命令文による依頼を使っている。依頼文に終助詞「ね」を付けている。一方、アラビア語では、、「’uslwb ‘insha’y」の命令様式の助言と導きという修辞的な意味によって表すことになる。話し手は聞き手に受入れ要求を表すため、日本語では、禁止文と終助詞「ね」を付けることになる。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の禁止様式を使っている。
- 話し手は予想外の状況を表現するとき、日本語では、信念の弱さを表す「でしょう」と終助詞「か」を付けることによって表す。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の疑問様式の遠さという修辞的な意味によって表すことになる。
- 話し手は聞き手に話し手と同じ行動をとることを呼びかけるため、日本語では、誘いかけの様式と終助詞「か」によって表されている。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の疑問様式の決定という修辞的な意味によって表すことになる。
- 話し手は聞き手に過去にあったことを叱責するため、日本語では、信じ切れない信念の弱さを表す「だろう」と終助詞「か」によって表されている。一方、アラビア語では、「’uslwb ‘insha’y」の疑問様式の叱責不定疑問という修辞的な意味によって表すことになる。
- 話し手は聞き手に嘆きや感動を表すため、日本語では、終助詞「か」を使っている。感動を強く表すためにも、終助詞「ね」を使っている。一方、アラビア語では、感嘆様式が使われている。